プラモデルの製品

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よく使われる素材

ポリスチレン (PS = Poly-Styrene)
プラモデルの材料としては最も多く使用される。プラモデルで「プラ」といった場合、広義では合成樹脂一般(ABSなども含める)をさすが、狭義ではポリスチレンのみを指す。エナメル系溶剤に侵食され、劣化する性質がある。透明のものは飛行機キットのキャノピーや自動車キットの窓ガラスなどに用いられるが、しなやかさがないため非常に砕けやすく、瞬間接着剤などで白濁することも多い。タミヤやエバーグリーンブランドの各種素材もポリスチレンである。ドイツ語であるスチロール (Styrol) と呼ばれることもある。
ABS (ABS = Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)
アクリロニトリル、ブタジエンゴム、スチレンを 混ぜたもの。配合比率によって物性に差はあるが、ポリスチレンよりも割れにくく磨耗も少ない。このため、負荷のかかるキャラクター模型の関節部や動力模型 のシャーシ(ミニ四駆や電動RC)などのパーツがABSで成型されることが多い。溶融接着には専用の接着剤を必要とする。また切削性もポリチスチレンより も粘り気が強い。
ポリプロピレン (PP = Poly-Propylene)
 
いわゆるポリキャップとしてロボットキットなどの関節部ヒンジに多用される軟質樹脂。柔軟性が高く磨耗が少ない反面、ほとんどヤスリがけができない、そのままでは塗装もできないといった欠点もある。モーター走行する戦車キットのベルト式キャタピラとして、1970年代からゴム製のものに代わって多く使われるようになり、ディスプレイモデル用としても使用されている。
その他の樹脂
  1. アサフレックス - スチレン系の合成樹脂。曲げると変形が残る程度の柔軟性で、塗装も接着もできる。
  2. エラストマー - ゴムに近い性質だが、射出成型が可能なスチレン系樹脂。
  3. ポリアセタール (POM) - 軸受などに使用される。塗装や接着が困難。
金属類
エッチングパーツや自動車のシャフト、ギアボックス、ネジなど各種金属が補助的に使用される。

分野

実在もしくは実在しえた飛行機・艦艇・戦車等の計画兵器等を扱った「スケールモデル」と、SFやアニメ等を扱った「架空のもの」に大別される。スケールモデルにはディフォルメされたものも含める場合がある。

スケールモデル

実物が存在するもの、または設計・企画された物を縮小した模型をスケールモデルと 呼ぶ。プラモデルが最初に普及した英米では、ヤード・ポンド法を用いていたため縮尺は「1フィート(12インチ)を何インチに縮小」するかが基本であり、 例えば1/4インチ(または1/4”)スケールといえば1フィートを1/4インチに縮小することで1/48スケールを表す。従って「国際標準スケール」に は分母が12の倍数のものが多い。しかし、鉄道模型のようにフィートをミリメートルに換算した縮尺(1フィートを4mmとするもの=4mmスケール (1/76))を採用する物や、メーカーの都合(箱のサイズや、走行ギミックのためのギアボックスや電池の内蔵)のために決定され、積極的なシリーズ展開 のために自然に「標準」になってしまったものもあり、後者の代表が有名なタミヤの1/35である。またバイクの大型キットのスケールである1/9は、イタリアのプロター社から始まったものである。1/50は航空機ソリッドモデルの標準スケールである。

  • 艦船、艦艇、船舶(帆船含む)1/72、1/144、1/200、1/350、1/400、1/500、1/600、1/700、1/720、1/800、1/1000、1/1200 などのスケールがあり、最も種類が多いのは静岡のメーカー四社が共同でシリーズ展開した1/700である。近年はハセガワの三笠を皮切りに1/350スケールの新製品のラッシュが続いている。また日本模型の30センチシリーズは1/700-1/1100程度に相当する。民間船は(日本国内メーカーでは特に)少ない。
  • 陸上兵器(戦車、大砲、装甲車、兵士など)1/15、1/16、1/24、1/25、1/30、1/32、1/35、1/40、1/48、1/50、1/72、1/76、1/87、1/144、1/350、1/700 などのスケールがあり、主流はタミヤが採用し日本国内メーカーが追従、以後イタレリ、エッシー、 エレールなど海外メーカーも従った1/35スケールである。このため米英のメーカーが展開していた1/32(メタルフィギュアの54mmスケール)ミリタ リー物は少数派になってしまった。現代の主流は1/35、1/48、1/72、1/144であり、その中でも1/35が圧倒的なアイテム数を誇る。
  • 航空機(固定翼機、回転翼機な ど)1/24、1/32、1/35、1/48、1/50、1/72、1/100、1/144、1/200、1/350、1/700 などのスケールがあり、大戦期のレシプロ機はディテールアップが楽しめる1/48、現用のジェット機はコレクション性の高い1/72が主流である。1 /24や1/32といった大型キットは、一時期殆ど新キットの出ない状態が続いていたが、中国メーカーの参入を契機にキット数が増えつつある。また一部の ヘリコプターは、陸上兵器の標準スケールに合わせて1/35でモデル化されている。
  • 自動車 1/8、1/12、1/16、1/20、1/24、1/32、1/43などがあり、市販車(高級車含む)、レーシングカーとも1/24が主流であるが、フォーミュラカーは近年は1/20が主流である。1/43はミニカーの主要スケールであり、ホワイトメタルやレジンキャスト製のガレージキットも多い。
  • オートバイ 1/6、1/8、1/9、1/12などがあり、レース用、市販用とも1/12が主流である。
  • 鉄道車両(ディスプレイキットもしくは、電池等の動力源を内蔵したモーターライズキットで、鉄道模型への流用を考慮していない物)1/35、1/50、1/76、1/80、1/150などがある。鉄道車両のプラモデルは、かつては一ジャンルを築いていたが、安価な鉄道模型の発展により現在は陰に隠れた存在になってしまっている。近年はミリタリーモデルの一部として鉄道車両のプラモデルが作られることもある。また、一般のプラモデルとは流通経路や購入者層の異なる鉄道模型の中にも、実質的なプラモデルであるプラスチック製の組み立てキットが存在する。
  • 鉄道模型用 の建築物(ストラクチャー)1/22.5(G)、1/43.5(O)、1/76(OO)、1/87(HO)、1/120(TT)、1/148(イギリスの N)、1/150(日本のN)、1/160(欧米のN)、1/220(Z)などがあり、主に鉄道模型のスケールに合わせているが、1/100前後として TTとHOの両方で、1/200前後としてNとZの両方で使えるようにしている製品も存在する。これらは通常鉄道模型のアクセサリーとして扱われるため一 般のプラモデルとは流通経路が異なっているが、ジオラマ製作などに流用される場合も多い。
  • 箱庭(農家などのモデルに、付属の種を植えて育てることができる)スケールに統一性無し(同シリーズの店舗などは1/60、屋台は1/25)。
  • 建築物(姫路城、五重塔など)1/700、1/350、1/200が多いがスケールに統一性無し。
  • 拳銃(ルガー・スーパーブラックホーク、コルト・パイソンなど)原則として1/1
  • 家電(扇風機、システムコンポなど)扇風機はモーターを内蔵し実際に扇風機としての機能を果たす。ある意味では模型ではなく1/1の扇風機そのものであると言える。
  • 楽器(ドラムセットなど)
  • 動物(人体模型、アリイのコアラ、ラッコ、エリマキトカゲ、タミヤの1/35恐竜など)実物の数倍の昆虫や、1/1の小鳥から1/76程度の恐竜までスケールは様々。海外メーカーに比較的製品が多い。

スケールモデルの詳細については「スケールモデル」を参照

架空のもの

アニメーション、特撮といった映像作品や、漫画、小説、家庭用ゲーム等に登場する架空の兵器や登場人物などを取り扱ったもの。その多くはSF設定の作品である。キャラクターモデルと称される場合も多い。通常は設定資料の寸法から縮尺に見合った寸法を割り出し設計されるが、初期にはパッケージに収容可能な寸法から縮尺を割り出す箱スケールも のも多く存在した。 バンダイのガンダムシリーズの成功から1/144、1/100などのものが主流だが、スケールモデル同様に縮尺も多彩である。一例を挙げると1/20、1 /35、1/60、1/72、1/220、1/400、1/550、1/700、1/1000、1/1200、1/1700、1/2400、1 /20000等がある。

特撮作品、TVドラマ作品
『サンダーバード』イマイ・バンダイ・アオシマ
『スター・ウォーズ』ドイツレベル・ファインモールド・MPC・AMT
『スタートレック』AMT・バンダイ・ポーラーライツ
『ターミネーター2』、『西部警察』 アオシマ
アニメーション/コミック作品
『宇宙戦艦ヤマト』バンダイ・野村トーイ
『ガンダムシリーズ』バンダイ=ガンプラ
『無敵超人ザンボット3』、『伝説巨神イデオン』、『魔境伝説アクロバンチ』、『亜空大作戦スラングル』 アオシマ
『太陽の牙ダグラム』タカラ・日東
『装甲騎兵ボトムズ』タカラ・ユニオン・WAVE・バンダイ
『マクロスシリーズ』有井製作所(現マイクロエース)・イマイ・日本模型・バンダイ・ハセガワ・WAVE
『攻殻機動隊』コトブキヤ
『ファイブスター物語』WAVE
『ブラック・ラグーン』ハセガワ
ゲーム(媒体問わず)
『スーパーロボット大戦シリーズ』コトブキヤ
『アーマード・コアシリーズ』コトブキヤ
独自企画
『Maschinen Krieger ZbV3000』日東・ハセガワ・WAVE
『HMMシリーズ』コトブキヤ

有名なシリーズ

  • ミリタリーミニチュアシリーズ 1/35 タミヤ
  • ウォーターラインシリーズ 1/700 タミヤ、長谷川製作所、青島文化教材社
  • ミニボックスシリーズ1/72 ハセガワ
  • ミニボックスEシリーズ1/72 ハセガワ
  • 機甲師団シリーズ1/48 バンダイ
  • デコトラシリーズ
  • ガンプラ 各種スケール バンダイ
  • アニメスケール 各種スケール 青島文化教材社
  • ミニ四駆 1/32 タミヤ

デカールの制限

プラモデルに含まれるデカールや箱絵には、社会的要因による制限が一部加えられている。

  • 1990年代以降、多くの国でタバコ広告の規制が強化された。そのため、多くのF1レースカーのキットに付けられていたタバコメーカーのスポンサーロゴも 規制の対象とされ、その後発売されたF1レースカー製品ではデカールからタバコメーカーのロゴが削除されたり、別のものに差し替えられてしまっている。タ バコメーカーがメインスポンサーだった一部の車種では、削除や差し替えすら難しいためキット自体が生産困難な状態となっているものもある。
  • 第二次世界大戦時のドイツ機の垂直尾翼に描かれていた鉤十字(スワスティカ)は、ナチス・ドイツのシンボルマークであり、現在ドイツでは公の場での使用や掲示が法律により禁止されている。その影響で、1990年代以降多くのメーカーでは箱絵とデカールからスワスティカや本来ナチスとは無関係のフィンランドの ハカリスティを削除している。日本国内ではスワスティカの使用に全く制限はないが、輸出を考慮して日本メーカーの多くもこれに倣っている。一部の日本メー カーでは日本国内出荷分にのみスワスティカのデカールを付けているが、多くの場合箱絵は勿論組立て説明書にも明示は無く、オマケ扱いとなっている。また、 スワスティカを十字や田の字形に変えたり、二分割してそのままではスワスティカに見えない形でデカールにしているメーカーもある。

コピー製品

プラモデルにおいては、部品の分割方法や面の表現、対象の立体としての解釈など設計段階で開発者の個性が強く表れる。異なるメーカーが同一の題材を 製品化した際に、他のメーカーの商品をコピーしたと指摘される場合が有る。これは前述の分割方法や成型パーツの配列などにおいて、他社の既存製品と比較し 同一または酷似しているものが対象となる。

ただし他の工業製品と同じく、金型や製品が他社に売却、またはOEM供給されて別パッケージで発売されることがあり、これがコピー品と間違われやすい。また、1/72以下の小スケールのキットでは、部品分割に個性を発揮できる余地が少ないため、偶然似通った部品分割となる場合もある。

日本のプラモデル黎明期には、先行するアメリカやイギリスのキット製品を原型としてコピーしたものが存在した。原型製品とは異なるパーツ配列とした り、原型製品と比較しギミックやモールドを新しく追加または省略したコピー製品も存在した。部品分割が全く異なっていても、形状の特徴から他の製品を参考 にしているのが明らかなものもあった。

プラモデルのコピー製品では、原型製品において模型雑誌やモデラーから問題点として指摘された部分を修正したり、原型メーカーが発売していない派生製品を発売する場合もある。ただし、大部分のコピー製品は精密度において原型製品に劣っている。

ここでは具体的なコピー製品の例として韓国のアカデミー製品について解説する。

1/72 A-10 1/48F-16
ハセガワ製品が原型と指摘されているアカデミー製品。A-10では開発時期の古い原型キットの凸モールドが凹モールドへ修正された。F-16では同一パッケージで複数の形式に対応すべく細かい部品の分割手法が変更され、各種搭載品を追加するなどの修正が行われた。
1/35 M113・M60パットン・メルカバ・センチュリオン
タミヤ製品が原型と指摘されているアカデミー製品。原型製品とは異なり、大量のアクセサリーの追加や原型には無い改良型(M113)や発展型の車両(メルカバ)、イスラエル国防軍仕様(M113、M60)などが発売された。例えばメルカバIIIなどは転輪パーツ以外はオリジナルとなっており、高価なガレージキットを購入したりスクラッチビルドをする必要が無くなったため、購入者からすれば恩恵の方が大きいとも言える。なおセンチュリオンは日本には輸入されていないが、生産停止となったタミヤ製品に代わって欧米市場ではポピュラーな製品となった。
1/48 Su-27
アカデミー製品が原型と指摘されているトランペッター製品。原型キットの問題点をそのままコピーしており工作精度の問題から原型に劣る。
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